キーワード解説

共感経済

「安いから買う」「儲かるから投資する」といった考えに代わって、「応援しているから買う」「活動に共感しているから投資する」など、共感や信頼をベースとした経済活動が広がりつつあります。こうした経済は、「共感経済」と呼ばれます。

「共感」は、企業や商品を、人々とつなぐ役割を果たします。例えば、発展途上国の人々に十分な賃金を支払うことを経営理念としている会社の商品は、その経営理念に共感する人に購入されます。また、理念に共感する人がその会社の社員となったり、投資を行ったりするでしょう。

企業の存在意義に基軸を置く「パーパス経営」や、応援したい取り組みに寄付する「クラウドファンディング」なども、共感経済の中に位置づけることができます。

また共感経済の広がりは、テクノロジーの発展により後押しされている面もあります。リツイートや「いいね!」の数、口コミサイトでの評価、YouTubeの再生数などは、「何が共感されているのか」「何が評価されているのか」を可視化します。コメントを読むことによって「どの点が評価されているのか」を知ることも可能です。こうして、他の人の共感や評価が、商品購入の際の参考や決め手となることも、共感経済のひとつの側面です。

このように「共感経済」はさまざまな広がりをもつ考え方です。社会への貢献や社会における役割を重視する企業や生活者が増え、共感を可視化するツールも増えていく中で、今後もさらに広がっていくことが予想されます。

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