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ライフサイクルアセスメント(LCA:Life Cycle Assessment)

ライフサイクルアセスメント(LCA)とは、製品やサービスが「原材料を採取する過程から廃棄されるまでの一生=ライフサイクル」で、どれだけ環境に負荷を与えているかを定量的に評価する方法です。

製品の環境負荷は、目の前のモノだけを見てもわかりません。どんな製品も、原材料の採取、生産、輸送、使用、リサイクル・廃棄という一連の過程(ライフサイクル)を通ります。この全ての工程で環境負荷が発生します。

LCAは、このライフサイクル全体を通して

  • CO₂排出
  • エネルギー使用
  • 水の使用/消費
  • 大気汚染物質の排出

など、さまざまな環境負荷を総合的に評価します。


LCAによって、どの工程で環境負荷が大きいのかを特定できる点も重要です。これにより企業は、最も効果的な改善ポイントを見つけることができます。

LCAについては国際規格(ISO14040,14044)で定められており、EUなど多くの国や地域で、製品やサービス、イベントや組織のLCA算定に活用されています。投資家が企業に環境データの開示を求めるケースも増えています。

また、LCAの結果にもとづいて製品を改善することで、

  • エネルギー効率の向上
  • 再生素材への切り替え
  • 物流の最適化

など、環境と経済の両立につながった事例も増えています。

LCAを用いることで、
環境に本当に良い製品・サービスかどうかを「思い込み」ではなく「数字」で示すことができます。環境への取り組みを一歩前に進めたい企業や自治体にとって、LCAは重要な見える化のツールです。

参考文献:枝廣淳子, 2026『社会の価値の測り方――「見える化」で地域を豊かにする』
(2026年1月出版予定)

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