世界・日本の幸せニュース
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企業の持続可能な開発目標(SDGs)達成への貢献を評価し、促進するためのグローバルな団体であるワールド・ベンチマーキング・アライアンス(WBA)は、2024年7月2日、初となるソーシャル・ベンチマークを発表しました。
このベンチマークは、世界で最も影響力のある2,000企業(うち日本企業151社)を対象に、「人権尊重」「ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の提供」「倫理的行動」に対する社会の基本的期待に応える責任を評価するものです。この2,000企業は、約9,500万人の労働者を直接雇用し、サプライチェーンを通じて間接的に数億人を雇用するなど、極めて大きな影響力を持っています。
評価の結果、人権、ディーセント・ワーク、倫理的行動について、90%の企業は、本ベンチマークで設定した基本的な社会的期待に半分も応えていませんでした。さらに、約30%の企業が20点満点中0点から2点と、生活への影響をほとんど認識していませんでした。生活賃金(十分な生活水準を維持するために必要な賃金)に取り組む企業もわずか4%に過ぎませんでした。
また、人権に関する規制がある国に拠点を置く企業は、規制がない国の企業よりも平均60%近く高いスコアを出していることがわかりました。
WBAは「人々に悪影響が及ぶ可能性を最小限に抑えるためには、規制の枠組み、自主的なガイダンス、ステークホルダーの努力の積み重ねが不可欠」と述べています。
(新津尚子)