
米国:食料品価格の高騰で「食べ物を自分で作りたい」世帯、半数近くに

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食料品価格の高騰を受け、米国では半数近くの世帯が自宅で食べ物を作っている、または作ることを計画していることが明らかになりました。パデュー大学の食料需要分析・持続可能性センター(CFDAS)が2025年4月9日に発行した消費者食品インサイト調査報告書によると、回答した世帯の44%が自宅で食料を生産している、または生産する計画だと答えました。
全米消費者1200人を対象に実施した同調査では、大多数(84%)が、自分の地域の現在の食料品価格について高いと感じていました。「とても高い」と答えた人も18%いました。「インフレ・経済」を食料品価格に影響する主要因と言及する回答者は36%に上り、ジョセフ・バラグタスCFDAS所長(農業経済学教授)は、「消費者はインフレに対し引き続き不満を表わしている」と指摘しています。
自宅で食料を作る理由(複数回答)は、約半数(51%)が「節約」、次に約40%が「趣味・楽しみ」と回答。「食料の確保・備え」は都市部で20%だったのに対し、地方では41%でした。この背景には、遠隔の農村部では食料品店へアクセスしにくいといった事情があります。「持続可能性・環境」は約20%でした。
育てているものとしては、「家庭菜園での野菜・果物」が最も多い(82%)一方、「卵を産む雌鶏を飼っている、また飼う予定」とした回答者も33%いました。鳥インフルエンザによる卵不足が続いているためで、今後もこの割合は増えると予測されています。
(たんげ ようこ)
- この記事について詳しくはこちら(英語)
https://ag.purdue.edu/news/2025/04/many-consumers-report-high-grocery-prices-more-households-plan-to-produce-their-own-food.html?utm_source=chatgpt.com - 消費者食品インサイト(Consumer Food Insights)調査報告書については詳しくはこちら(英語)
https://ag.purdue.edu/cfdas/wp-content/uploads/2025/04/Report_202503.pdf