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Case.34

従来のタクシー会社やライドシェア大手に対抗する、協同組合型タクシー

(Shareableより)

米国では最近、Uber(ウーバー)やLyft(リフト)など自家用車で乗客を運ぶライドシェアサービスを行う会社に関して、ドライバーの長時間労働や低賃金、福祉手当がないといった搾取的な運営が注目を集めています。しかし、そういったライドシェアが参入する以前のタクシー業界の状況もさほど良かったわけではなく、運転手たちは営業許可制度やさまざまな規制のせいで、ある程度の生活費を稼ぐのに苦労していました。

しかしここ数年、稼ぎだけでなく職の安定や福利を重視するドライバーにとってもう1つのモデルを提供しているのが協同組合型タクシーです。ここではドライバーは通常、組合員かつ共同所有者であり、組織の中心であるため、彼らは組合の運営に関して発言することができます。

例えばオレゴン州ポートランドでは2012年にこの協同組合型のユニオンタクシーが設立され、設立直後からドライバーたちは社会福祉手当を手にしました。市の報告書によると、ポートランドでは、2012年のタクシードライバーの平均時給はわずか6.22ドルで、その多くが週におよそ70時間も働いています。理由の1つに挙げられるのが、彼らが毎週タクシー会社に500ドル以上収めなければならないことです。これに対し、ユニオンタクシーのドライバー兼共同所有者たちは、設立から一年と経たないうちに賃金が大幅にアップしました。

また、コロラド州デンバーのグリーンタクシーは2015年に設立され、現在では1000人を超えるドライバーが組合員かつ共同所有者となっています。共同創立者の1人は、この組合のドライバーが手にできるものは、組合に入らなかった場合に比べてはるかに多いといいます。彼は「ウーバーやリフトはドライバーが稼いだ金額から20パーセントをカットするが、この組合は何も受け取らない。そのためグリーンタクシーの組合員は運賃として稼いだ金額の90パーセントを持ち帰ることができる」と話します。

他にもウィスコンシン州マディソンのユニオンキャブ、カナダではモントリオール州のコープタクシー、韓国ソウルのコープタクシーなどが成功した例として挙げられます。

しかし、都市によっては協同組合型タクシーの立ち上げが難しいケースがあります。制限の多い法律が障害となってこうした組織が市場に参入できないからです。メダリオンと呼ばれる営業許可制度が最も大きな障壁です。また、ウーバーやリフトなどライドシェア大手がそうした法律を軽視し守らなかったとしても、多くの都市がそれを黙認していることも理由のひとつです。

これに対し、全米通信労組(CWA)をはじめとするいくつかの団体が、ドライバーがこうした組合型組織を設立するのを支援しています。組合型タクシーは、従来型のタクシー会社やライドシェア大手に対抗できる有望な手段です。都市が真に経済活動優先、労働者優先であろうとするなら、こうした組合型組織を許可することは乗客により広い選択肢を提供し、ドライバーにも仕事をより自分自身で管理する機会を提供することになるのです。

 

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