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日本
2014.02.03

江戸時代の知恵が福島復興に役立つ

(The Conversationより)

学術・研究のニュースサイトであるThe Conversationが2013年10月16日付けのリリースで、福島の復興には江戸時代の実践から学べばよいという記事を紹介しています。

記事によると工業化以前の日本では、人々は自然環境をとても良く理解し、森林や水流、野生生物、土壌の自然な関係を尊重していました。水系に対する強い懸念があったため、頻繁に森に入って小川や池の様子を観察し、新たに水田を作るにしても、地勢を利用してできる限り水流を妨げないようにしていました。また魚介類などの海洋資源も慎重に維持されており、工業汚染が起こる前は、隅田川のような主要河川でさえその水は飲めるほどきれいでした。

原発事故以来、セシウムをはじめとする汚染物質が森林の木々の葉から土壌、植物の根、果実、それを食べた動物へと循環しています。工業化以前に日本人が熟知していた木々、水、動植物の相互依存が、今では長期的な毒を大量に運ぶメカニズムになっているのです。この環境災害が重大なのは、汚染物質が大量だからではなく、それが日本の生命維持システムを乗っ取ったからなのです。

福島の森林を管理の下で伐採し、地面を浄化して新たに木々を植えることが真剣に提案されていますが、それは本来、江戸時代の人々がやっていたことです。そうすることの恩恵はすぐには得られないかもしれません。しかし、森林を修復しなければ、水流を元に戻すことはできず、そうなれば環境はいつまでも乗っ取られたままなのです。

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