（世界経済フォーラムより）

世界経済フォーラムは2014年10月28日、『世界ジェンダー・ギャップ報告書2014』を発表しました。この報告書には世界各国の男女格差を指数化したジェンダー・ギャップ指数が掲載されており、今回は世界142カ国について評価が行われています。

報告書によると、ジェンダー・ギャップ指数は経済・教育・政治・健康の４分野のデータから作成されます。１位は今回で６年連続となるアイスランド、２位はフィンランド、３位はノルウェーとなっています。アジアでは、最も順位が高いのが９位のフィリピンで、50位にシンガポール、61位にタイが入っています。日本の近隣国では中国が87位、韓国が117位でした。

日本について見てみると、前回より順位を１つ上げたものの104位にとどまっています。「識字率」「中等教育就学率」「健康寿命」では世界で最も男女平等が進んでいますが、「高等教育就学率（105位）」「管理職など（112位）」「国会議員（126位）」で男女差が大きいことが分かります。

報告書は2006年から毎年出されているため、今回は過去９年間の変化も分析しています。その結果、経済参加における男女平等がわずかしか改善されていないことから、このままだと全世界で職場の男女平等を100パーセント達成するにはあと81年かかると警告しています。また政治の分野でも、2006年以降大幅な改善は見られますが、まだまだ男女格差が解消されていないことを指摘しています。