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世界
2016.04.23

研究結果:直接民主制は人々を幸せにするのか

2015年8月に「直接民主制と主観的幸福:米国の州におけるイニシアティブ(国民発案・住民発案)と生活満足度」と題する論文が『Social Indicators Research』誌に掲載されました。イニシアティブ(国民発案・住民発案)とは、有権者が発案した法案を、一定の数の署名を集めることにより投票にかける制度のことで、直接民主制の方法の一つです。

「直接民主制により、人々は民主的な意思決定のより大きな機会を手にするため、より幸せになる」と言われていますが、それは本当でしょうか? この論文では、まず、この問題についての先行研究レビューが行なわれています。

その上で、既存の調査データを用いて、「イニシアティブ(国民発案・住民発案)を利用している州は、ほかの要因を取り除いた場合でも、幸福度や生活満足度が高い、あるいは低いと言えるのか」が調べられています。その結果、イニシアティブ(国民発案・住民発案)」の数が多いほど、主観的な幸福度が高い傾向がみられました。しかしこの傾向は、収入が増えるほど小さくなります。言い方を変えれば、収入の低い人たちの方が、直接民主制の恩恵を受けているということになります。

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