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2018.07.10

ブラジルの地域開発銀行は、どのようにして地域経済を活性化させたか

ブラジルの地域開発銀行は、どのようにして地域経済を活性化させたか

Photo by Leila Collins Some Rights Reserved.
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(Shareableより)

ブラジルのパルメイラ地区は、1970年代にリゾート開発のため内陸部に追われた漁師たちが作った貧しい地方コミュニティでした。ほとんどの住民は漁業で生計が立てられなくなったなったことで、最低限の生活費も得られませんでした。地域の自治体は福祉はおろか基本的なインフラも提供できず、物資のほとんどが近隣のフォルタレザ市から調達されていました。しかし、そのパルメイラ地区は今では活気のあるコミュニティへと変化しています。このコミュニティが改善された要因は何だったのでしょうか。

1989年、コミュニティのリーダーであるジョアキン・メロとフランシスコ・ベゼラが、地域開発銀行であるパルマス銀行を創設しました。両氏は既存の地元銀行と強力な関係を築いてパルマス銀行を軌道に乗せ、2003年に地域通貨パルマを発行しました。現在も営業を続けるパルマス銀行は、地域で消費されるお金が地域の発展のために、地域内で循環することを目指しています。貧しい人々のための各種マイクロクレジットも提供し、2010年には小口のマイクロ保険の提供も始めました。

パルマス銀行は、コミュニティが貧困の度合いに関係なく地元経済を発展させられることを証明しました。また1,800の雇用を生み出し、2011年までに270の企業が4万6,000パルマ(約2万2,243米ドル)に関与しています。さらにブラジル政府とブラジル中央銀行がパルマス銀行を支持し、世界中で66のコミュニティが地域銀行のモデルにしています。地域の経済が再生したことで犯罪率も減り、全般的な生活の質も向上しました。

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