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2019.08.08

チリ:アジャイル手法で最大の難問を克服

(apoliticalより)

南米チリでは、政策を国民により身近なものにするため、2014年に政府の研究所が設立されました。研究所ではさまざまな行政機関にコンサルティングを行っていますが、プロジェクトの70%にアジャイル手法が用いられ、各機関の基幹事業にかかわる優先度の高い問題に焦点が当てられています。

アジャイル手法とは、数週間という短期間で作成・納品するサイクルを何度も繰り返すことにより、顧客の要求を満たすまで成果物の完成度を高めていくプロジェクト管理手法です。従来の手法が詳細な要件やプランを最初に定めるのに対し、アジャイル手法では大まかな要件のみでスタートし、プロジェクトの進行に伴い要件を明確にしていきます。そのためステークホルダーとプロジェクトのメンバーとの間に協力関係が築かれることになります。

研究所では近年、国営の健康保険のシステムを喫緊の課題として位置づけました。FONASAと呼ばれるこの保険システムは、国民の4分の3が加入していますが、簡単な問い合わせへの回答に1カ月もかかる上、負債も抱えていました。研究所ではまず回答期間を短縮するため、1,000人のユーザーに調査を行い、よくある質問に対する回答を集めた「情報ベース」を備えたチャットツールを構築しました。その結果85%の質問にはその場で回答できるようになりました。

さらに研究所では現在、医療機関の選択肢などを示すシステムを構築しユーザーの医療費削減を目指すことで、保険システムへの不払いの問題にも取り組もうとしています。

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