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2020.06.09

How's Life?:幸福度は改善しているが、不平等は継続―2010年から2019年の10年間

(OECDより)

OECDは2020年3月9日「幸福度白書2020(How's Life? 2020)」を発表しまた。2010年からの10年間、OECD諸国の多くの人々の生活は概ね改善されていますが、不平等は依然として続いており、不安感や失望、断絶がかなりの人々に影響を与えているとしています。

同書によると、2010年以降、一人あたりの家計可処分所得がOECD諸国の半数以上で上昇、24歳から64歳までの人々の雇用率が平均5ポイント近く上昇、長時間労働をする人々の減少などが報告されています。また最近の調査では、OECD諸国の3分の1以上で、人々が2013年に比べ、自身の生活の満足感が高まったとしています。

しかし、幸福(well-being)のすべての側面が改善されているわけではなく、世帯の富の中央値や、国際的な科学のテストでの生徒の成績は下がっています。住宅取得能力や投票率、所得格差も2010年以降停滞しています。

アンヘル・グリアOECD事務総長は、「改善が見られることから楽観的に考える向きもあろうが、各国内や国によって差があり、特に環境面では、いまだ危機的状況にある。現在のコロナウイルスの流行も、健康だけでなく社会生活にも影響を与えている。各国政府は健康面、財政面の両方で最も脆弱な人々を守る行動を起こさなければならない。未来の幸福を守るために、長期的な保護とリスクに対する準備を構築する以外道はない」と述べています。

報告書は、人々同士、市民と政府間の両方でみられる断絶感、人々の生活への不安感など、自然・経済・社会的システム全体で将来の幸福を脅かすリスクが出現していることも指摘しています。

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