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世界
2020.06.24

国連開発計画「新型コロナウイルスの影響で、人間開発指数は初めて後退」

国連開発計画「新型コロナウイルスの影響で、人間開発指数は初めて後退」

COVID-19 and Human Development
http://hdr.undp.org/en/hdp-covid

(国連開発計画より)

国連開発計画(UNDP)は2020年5月20日、報告書『新型コロナウイルスと人間開発(COVID-19 and Human Development)』を公表し、新型コロナウイルスの影響で、2020年の人間開発指数(※)は、統計開始以来初めて後退する見込みであることを明らかにしました。

※人間開発指数(HDI: Human Development Index)とは、UNDPが1990年から毎年発表している指標で、各国の発展を健康(平均寿命)、所得、教育の3つの領域で測定するものです。

健康領域で新型コロナウイルスによる多数の死者がでている上に、一人当たりの所得も今年は4%減少する見込みです。また教育については、インターネットにアクセスできない子どもを考慮して試算すると、全世界で教育を受けられない子どもは60%と、1980年以来最悪の水準になります。

さらに国家間の不平等も浮き彫りになりました。例えば、学校に事実上通えない小学生の割合は、人間開発指数が低いグループでは86%に及ぶのに対し、人間開発指数最高位のグループでは20%です。この差は、インターネットへのアクセスが公平になることで縮まる可能性があります。

ペドロ・コンセイソンUNDP人間開発報告書室長は、「今回の危機は、私たちが公平性を政策目標に含めることを怠れば、多くの人々がさらに取り残されてしまうことを立証しています。特に、遠隔教育や遠隔医療、在宅ワークに役立つインターネットへのアクセスなど、21世紀の「新たな必需品」について、この点は特に重要といえます」と述べています。


(新津尚子)

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