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2020.08.21

UNDP:世界の最貧困層を守るための臨時ベーシックインカム、新型コロナウィルス感染者数の急増を抑える可能性も

UNDP:世界の最貧困層を守るための臨時ベーシックインカム、新型コロナウィルス感染者数の急増を抑える可能性も

Temporary Basic Income, Protecting Poor and Vulnerable People in Developing Countries.
https://www.undp.org/content/undp/en/home/librarypage/transitions-series/temporary-basic-income--tbi--for-developing-countries.html

(国連開発計画より)

(ニューヨーク発)国連開発計画(UNDP)は2020年7月23日、世界中の最貧困層へ臨時ベーシックインカムを直ちに導入することで、約30億人が外出せずに済み、現在の新型コロナウィルス感染者数の急増を抑えられるとする報告書を発表しました。

報告書『臨時ベーシックインカム:開発途上国の貧困・弱者層を守るために』では、1カ月に1,990億ドルあれば、132の途上国で貧困ライン前後にある27億人へ一時的に保証されたベーシックインカムを給付できると推計しています。

途上国では労働者10人中7人がインフォーマル市場を通じて生計を立て、家にいては収入を得られない状況にあります。臨時ベーシックインカムは彼らに食費、医療費、教育費を支払う手段を与えます。

財政的にも実現可能です。半年間の臨時ベーシックインカム実施には、2020年に途上国が支払う予定の対外債務の3分の1に相当する額が必要となります。全途上国を対象に包括的な債務凍結を行えば、各国はその資金を一時的にコロナ禍と闘う緊急措置にあてられるでしょう。


臨時ベーシックインカム導入への措置を講じ始めた国もあります。トーゴ政府は、インフォーマル部門で働く女性を中心に人口の12%超の人々を対象に、現金給付事業を通じ毎月1,950万ドル超の経済援助を提供。スペインも最近、弱者層の家族85万世帯と個人230万人を対象に、最低基準額まで所得補填するために月額予算2億5,000万ユーロを承認しました。

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