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2022.01.21

サーキュラー・エコノミー実現の鍵は「リソース・ウィズダム」――フィンランドのトゥルク市、ロードマップを発表

(イクレイより)

フィンランドのトゥルク市は2021年11月、サーキュラー・エコノミー(循環経済)を軸にした都市構想のロードマップを発表しました。キーワードとなるのが「リソース・ウィズダム(resource wisdom)」。この言葉には「自然資源の持続可能な利用、廃棄ゼロ、排出量ゼロ」の意味が込められています。

同市は創立800周年となる2029年までにカーボン・ニュートラル、遅くとも2040年までにリソース・ウィズダムの達成を目指しています。本ロードマップでは、五つの分野(エネルギー、食糧、水、建設、運輸)の現状と行動計画をまとめ、サーキュラー・エコノミーを実現するために五つの戦略(システムの再設計、自然との調和、原材料・水・エネルギーなどの資源の利用と廃棄の最小限化、既存の資源・製品・スペース・インフラの長期利用、資源の回収と再利用)を掲げています。

例えば、農業が盛んな地域性を生かし、地元農産物を公共食堂で利用したり、流通ルートに乗らない食材の加工に投資したり、フードシェアリングにコミュニティが関わるよう促したりします。こられの取り組みによって、農産物の輸送による炭素排出量の削減や食品ロスの回避、さらには雇用の創出や低所得家庭への支援につながるというわけです。

国連の持続可能な開発目標(SDGs)や気候変動対策を組み合わせ、低所得家庭のような社会的弱者を包摂するなど、ロードマップにはこれからの都市に求められるアイデアが多彩に盛り込まれています。

(佐々 とも)

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