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2023.10.20

英国、不安定な労働契約に対する新法を発表 ――数百万の労働者、勤務パターンの改善への発言権を得る

英国、不安定な労働契約に対する新法を発表 ――数百万の労働者、勤務パターンの改善への発言権を得る

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英国政府は2023年9月19日、「不安定な勤務スケジュールで働く労働者に、予測可能な勤務パターンを要求する法的権利を与える」という内容の法律を発表しました。

英国ではゼロ時間契約(労働時間が定められておらず、仕事のあるときに呼び出しを受けて働く契約)を始め、不安定な勤務パターンで働く労働者が大勢います。ゼロ時間契約は、柔軟に働きたい労働者や、需要が変動する雇用主には有用です。ただし、「ないかもしれない」シフトのために、時間を空けて待機しなければならないのは不公平です。新法は、この問題を終わらせるのに役立ちます。

新法では、ゼロ時間契約など不安定な勤務パターンで働く労働者や、12ヶ月未満の契約で働く労働者が、雇用主に対して、より予測可能な勤務パターンに変更する要求を申請できます。雇用主は申請を受けた後、1ヶ月以内に決定を通知する義務があります。この法律のおかげで数百万の労働者が、自分の勤務パターンの改善に発言権を持つことになります。

この法律に加えて、英国政府はこの数カ月間に以下のような労働環境についての法律を発表しています。

  • 新生児の入院時に、最大12週間の有給休暇を提供する法案
  • 妊娠中の女性及び新生児の親が解雇されないように保護を強化する法案
  • 介護を行っている従業員に対して、無給の休暇を提供する法案

これらの法律は、雇用主の準備期間を考慮して、王室の承認後、約1年後に施行される予定です。

(新津 尚子)

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