
米アーカンソー州知事、学校で朝食を無償提供する州法案に署名

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米国アーカンソー州のサラ・ハッカビー・サンダース知事は2025年2月20日、州内の公立学校等で授業日の朝に無償で給食を提供する州法案に署名しました。
学校朝食の無償提供について、同知事は、「食事を用意するのもやっとの家庭の負担が減り、子どもたちはエネルギーを得て学ぶことができる」と話し、同州上院議会のジョナサン・ディスマング議員は、「全ての子どもたちがそれぞれの潜在能力を発揮する機会を得られる公平な学習環境づくりへのシンプルかつ力強い一歩」と評しています。
米国では、連邦政府が子どもの栄養支援の一貫として、低所得世帯の子どもたちを対象に、昼食や朝食を無料または低価格で提供する学校給食費補助事業が行われています。目的は、一定の栄養基準を満たした食事を提供することで子どもたちの健康増進と学習準備を図ることです。対象の教育機関は、全米の公立および非営利目的の私立の幼稚園、小中高校および児童福祉施設。昼食事業では約10万、朝食事業では約9万の学校・施設が参加しており、2023年度は昼食46万食、朝食24万食が提供されました。
今回署名された州法案は、国の制度で補助対象かを問わず、全ての子どもへの朝食の無償提供を保障するもの。同知事は既に、国の事業で給食費補助対象となる子どもへ昼食を無償提供する州法案にも署名しています。無償となる学校給食(朝食・昼食)の財源は、医療用大麻税の収入の一部が転用される予定です。
(たんげ ようこ)
- この記事について詳しくはこちら(英語)
https://governor.arkansas.gov/news_post/sanders-signs-free-school-breakfast-bill-into-law/ - (参考リンク) 米国の子ども栄養事業(学校昼食・朝食事業を含む)(英語)
https://www.ers.usda.gov/topics/food-nutrition-assistance/child-nutrition-programs