トランジション・タウン・トットネス（TTT）は、20年に及ぶ気候危機への行動とコミュニティ主導の変革を祝い、2025年６月の3日間サマーフェスティバルを開催しました。

トランジション・タウンとは、2005年秋にイギリス南部の小さな町トットネスで始まった取り組みで、化石燃料に依存する大量消費型の暮らしから、その使用量を大幅に削減した暮らしに移行する方法を創出し、実践、発展させていこうとするものです。

TTTの歴史は、プロジェクトやフェスティバル、技術の共有、ワークショップなど多彩な取り組みに彩られています。たとえば、穀物の製粉から亜麻の生育、ご近所さんと実用的な活動を一緒に行うトランジションストリート、公有地で食用の植物を育てる食用ガーデンなど、何百ものイベントが展開されてきました。

TTTは、「コミュニティとして一緒に活動すれば、力強いだけでなく、楽しく、地域の需要に根差した変化を造り出すことができる」という信念を基盤にしています。気候の非常事態に対する国の政策が、しばしば不十分である時代に、TTTの取り組みはかつてないほど今日的な意味を帯びています。

フェスティバルでは、長年の支援者や新しい顔、好奇心旺盛な人など700人が集い、７つの会場にわたり演劇や音楽、対話型の「ビジョンある未来」などのイベントで、TTTのこれまでの20年を振り返り、祝い、次の20年を想像するという喜びの時間を共有しました。

（有光圭子）