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2025.11.14

英国:報告書「協同組合は寿命が長く、職場はより公平で、女性リーダーも多い」

英国の協同組合の業界団体である協同組合UK(Co-operatives UK)は2025年9月23日、協同組合や相互組織の特徴として、組織寿命が長く、職場はより公平で、リーダーシップにおける平等を推進していることなどが明らかになった、と発表しました。

同団体が発行した協同組合などの経済状況を示す報告書「Co-operative and Mutual Report」の2025年版によると、国内に1万以上ある協同組合と相互組織の合計で、収入は1,792億ポンド、組合員数は6,570万人、雇用者数は150万人以上と記録的な数字でした。

また、新規事業体の5年後生存率は、協同組合が82%と英国企業全体(39%)の2倍以上でした。女性がトップである割合も、上位100の協同組合では24%と、9%であったロンドン証券取引所に上場する時価総額上位100社(FTSE100)の2倍以上でした。男女の賃金格差は、英国平均12%に対し、協同組合は7.5%で、「生活賃金雇用主(※)」である可能性では、協同組合は英国企業平均の4倍でした。そして、協同組合事業の形態の1つである地域住民所有のパブは、この5年間で51%増と急増しています。

協同組合UKのローズ・マーリーCEOは、これらの記録的な数字について、「相互扶助運動の力の拡大の現れ」と指摘します。また、労働党が選挙マニフェストで掲げた「協同組合部門の規模倍増」に触れ、「適切な政策があれば10年以内に倍増を達成し、誰も取り残さない成長、レジリエンス、健康や安心を、全英のより多くの人々や地域社会に届けることができるでしょう」と話しています。

※生活賃金雇用主:国の法定最低賃金ではなく、生活を維持できる実際の生活賃金を従業員に支払う雇用主のこと。民間の認定制度がある。

(たんげ ようこ)

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